ゼンタイ(全身タイツ)は日本で1980年代に生まれたもので、フェテッ
ィシュとしてインターネットを通して世界へ広まっていきました。
2010年よりわたしはこのゼンタイを新しい形で表現の道具に使いビデオ作品を作り続けています。顔が見えない、というゼンタイは性別、職業、年齢、性格を超えたところで人を見る、私たちはほんとうは誰なんだという質問を提示します。また私たちの存在はほんとうに体の内側で終わっているのか、個性は体の皮膚の上で終わっているのだろうか、エナジーとして自然の一部に存在しているということはないだろうかと作品の制作過程で思考を繰り返しています。
またゼンタイアートプロジェクトとして様々なコラボレーション、パフォーマンスアートを行ってきました。
わたしは音楽課を卒業したので一つの楽器に人生を捧げ、その中であらゆる可能性を模索するということを日常で行ってきたので、ゼンタイも全てをかけて可能性を探る人生のパートナーだと思っています。
ゼンタイアートフェスティバル
2011年より企画を始めたゼンタイアートフェスティバルは25人の展示アーティストと100人以上のパフォーマンスアーティストを巻き込みシンガポールでゼンタイを広めるきっかけになりました。特に今までアートシーンと関わりのなかった人たちとパフォーマンスをしていく中でお互いの人生の幅を広げることができました。
フェスティバルは‘私たちは誰か?’ということを念頭にローカルアートシーンの可能性を広げていくことを目指しています。
ゼンタイウォーク
ゼンタイウォークはゼンタイアートフェスティバルのイベントで誰でも簡単に参加できるアートイベントです。ゼンタイを着るだけでだれでも注目を浴び、また気軽に周りの人たちの仲良くできるという不思議でクレイジーでそしてパーティーのような楽しさのあるイベントです。また街の風景を一瞬で変えてしまい、立ち会った人たちにも思い出を残すことになったと思います。
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日本のメディア
http://getnews.jp/archives/1038360
http://bitecho.me/2015/05/19_19.html
2015年からゼンタイアートはアジア各国を周り、ローカルアーティストとコラボレーションをしながらその国の状況を学び、またその国の問題提示をしながら国境とは何か、アジア人だという認識を国籍の前に持ってくることはできないかを模索しています。人種、宗教、国籍などはこれからの世の中他人と自分を区別するために使われる道具ではないと思います。
ゼンタイパフォーマンスは Hanoi (May), Yangon (July), Tel Aviv (August), Bangkok (November), Bandung (March), Manila (February), Taipei (May), Hong Kong (April), Jakarta, KL, Beijing, Other China city, Pnong Peng, Kathmandu (2016) の順に行う予定です。